2010年7月27日火曜日

大分県別府市で、棚田の休耕田を活用する「内成市民農園」が開設

大分県別府市の内成地区で、棚田で農業を行える「内成市民農園」が開設されるとのこと。

(ニュース記事)
・内成地区へゴー 体験プログラムスタート【大分のニュース】- 大分合同新聞
 http://www.oita-press.co.jp/localNews/2010_127984641459.html

(内成市民農園のブログ)
・APU学生といっしょに!内成市民農園
 http://uchinarifarm.junglekouen.com/

上記URL先ページによると、この農園の詳細は、

・実施主体:
 ・地元の住民組織「内成の棚田とむらづくりを考える会」
 ・立命館アジア太平洋大学の「ロングステイ別府研究会」(内成地区で長期滞在型観光の研究に取組んでいる)
・目的:
 休耕田を復活させることで、棚田景観を守る狙いがある。
・区画:
 1区画は5m四方(25m2)。
 現在は、太郎丸地区の5区画を整備している。(今後、2区画を追加する予定)
・契約:1年毎の更新制
・園内設備:
 ・貯水タンク
 ・駐車場(徒歩3分)
 ・休憩所(景観に優れる、木陰のベンチ)
・その他:
 初心者に対しては、地元農家が支援を行う。
・利用料金:1区画5,000円

等となっています。

また記事では、

(「ロングステイ別府研究会」の主宰者の畠田展行名誉教授)
・「市民農園は退職者を中心にニーズが高い。
  絶景の中で作業ができるという点でも魅力的では」

(畑を提供した方)
・「もっと農園を拡大していけたら」

とのコメントが紹介されています。


棚田を貸し農園に利用するというのは、確かに非常にユニークで、魅力も高いと思われます。

個人的にも、そこからの眺めは一体どのようなものなのか、かなり興味を惹かれます。


※参考
・[1]ロングステイ別府研究会 - 温泉都市「別府」での長期滞在型観光を研究・実践しています
 http://www.longstaybeppu.net/

2010年7月18日日曜日

名古屋市内で「都市型貸し農園『ファーミッシュ』」が展開中、身近な農園を目指しているとのこと

下記URL先ページでは、名古屋市内で運営されている事業「都市型貸し農園『ファーミッシュ』」が紹介されています。

(ニュース記事)
・名駅近郊の駐車場の一角に「都市型貸し農園」-夏野菜の収穫期迎える - 名駅経済新聞
 http://meieki.keizai.biz/headline/1187/

(「ファーミッシュ」のサイト)
・都市型レンタル農園 Farmish(ファーミッシュ)
 http://farmish.com/

具体的には、農園について

・運営者:駐車場管理などを手がける企業「不動産工房」
・事業の目的:
 学区に1つずつ畑がある環境を目指し、企画された。
・事業の開始時期:約1年前
・現在展開中の農園:
 「菊井貸し農園」(名古屋駅から車で約5分)の1カ所を展開中。
 (「不動産工房」が運営する管理駐車場の一角を利用している)
 ・区画:1区画6m2と4m2の2種類。。
  (現在のところ、全区画が契約済)
 ・土:岐阜から持って来たものを敷き詰めている。
 ・賃料:月額4,000円(4m2)または5,000円(6m2
  ※その他、契約時に保証金・新規準備代が必要。
 ・その他:
  ・農園には、
   ・スコップ
   ・ショベル
   ・肥料
   ・支柱
   等、自由に利用できる材料を備えている。
  ・下記内容の代行サービスが用意されている。
   ・水やり:1回100円
   ・雑草処理:1回300円~(処分費は別途)

等の内容が記述されており、またニュース記事では、「不動産工房」の伊藤維雄社長の

・自身は名古屋で生まれ育ったが、農作物を作った経験が無かった。
 自分の子どもにはその経験をさせたい、と考えていた。
・貸し農園は、地主さんの協力が無ければできない企画だが、なかなか収支が合わない事業であるため、賛同してもらわなければ実現しない。
 しかし菊井農園の地主の方は、お願いすると直ぐに企画を理解し、賛同してもらえた。
・自動車で1時間位の場所にある広い貸し農園ではなく、頻繁に手入れをしに行ける身近な場所に、農園を開設したかった。
 地域貢献になれば良いと考えている。」
・区画の契約者には、農家に野菜づくりの相談をすることが可能であることを伝えている。
 ただし実際には、自分で勉強して畑の手入れをすることが、楽しみとなっているようである。
・今後も農園を増やすことを考えている。
 「貸し農園、名古屋」とのキーワードで検索する人が多いことから、需要はあるとみている。
 駐車場のデッドスペースの活用など、コンパクトな農園を増やしていければ良い、と考える。
・他者との提携などによる、黒字に向けた対策も模索している。

等の内容のコメントが紹介されています。


ニュース記事に掲載されている農園の写真(とうもろこし等が大きく育っている様子が写っている)からは、個人的には(上手く言葉で説明できないが)雰囲気の良さを感じました。

都市の中に農業を取り入れる(取り戻す)取り組みは、それが人々に与える影響から、今後もますます重要さを増していくのでは、と考えます。


※参考
・[1]駐車場どっとこむ名古屋 名古屋市の月極駐車場検索サイト
 http://www.2103kobo.co.jp/

2010年7月11日日曜日

兵庫県・国道43号沿いの「環境防災緑地」が、西宮市内で花・観葉植物専用の市民農園としてオープン予定

兵庫県の国道43号沿いに設けられている「環境防災緑地」が、西宮市内で市民農園として活用されることが決定したとのこと。

(ニュース記事)
・神戸新聞|社会|防災緑地を市民農園に 国交省管理西宮の2カ所
 http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003179987.shtml

上記URL先ページによると、この「環境防災緑地」の詳細は、

・背景:
 「阪神・淡路大震災」をきっかけに、震災復興計画において兵庫県が設置し、国土交通省などと共同で整備を行っている。

・場所・広さ:
 広域防災帯(国道43号(幅50m)と、上下線の沿道(幅各12.5m)の計75m)のうち、国土交通省が買取った沿道部分。
 数は2010年4月現在で216カ所。
 内訳は、
 ・自治体管理の公園:38カ所
 ・国土交通省近畿地方整備局兵庫国道事務所による管理:178カ所

・設置目的:
 ・災害時の火事の延焼防止
 ・国道43号公害訴訟の最高裁判決(1995年)に伴う騒音抑制

となっています。 

また、今回の市民農園化については、

・背景:
 道路関連予算が減る中、緑地を管理する国土交通省の事務所は、管理コスト削減の方策を探っていた。
 その中で、西宮市が、市民農園での活用を提案した。
 これにより、防災緑地の平時の有効利用に加え、管理者にとってはコスト削減が見込まれる。

・市民農園の場所:
 西宮市川西町の国道43号北の2カ所。

・広さ:計1,569m2

・区画:39区画
 (既に22区画が応募済み、現在は募集を締め切っている)

・栽培する植物:
 ・花
 ・観葉植物
 に限定する。

・オープン時期:2010年8月の予定。

・利用料:無料

等との内容が記述されています。

また記事では、

(西宮市)
・「(募集は締め切っているが)今後、ニーズがあれば対応を検討する」

(国土交通省近畿地方整備局兵庫国道事務所調査課)
・「市民が道路に親しむきっかけにもなる。
  市民農園が、公共性、公益性が高い有効活用策の増加につながってほしい」

とのコメントが紹介されています。


栽培可能な植物が花や観葉植物のみ(野菜は含まれていない)というのは、個人的にはちょっと物足りない気もしますが、やはり土地の元々の用途を考慮して、ということでしょうか。

ともあれ、市民の心を和ませる場所に変わるとすれば、管理コストの削減と合わせて、この取り組みの意義は非常に大きいのでは、と考えます。


※参考
・[1]兵庫国道事務所
 http://www.kkr.mlit.go.jp/hyogo/
・[2]国道43号|事業内容|兵庫国道事務所 事業概要
 http://www.kkr.mlit.go.jp/hyogo/introduction/jigyou/jigyo/route43/index.html
・[3]西宮市役所
 http://www.nishi.or.jp/

JR川崎駅近くの商業施設「ラ チッタデッラ」の屋上に、2010年9月に貸し農園がオープン予定

JR川崎駅」東口にある複合商業施設「ラ チッタデッラ」の屋上に、今年の夏に貸し農園がオープンする予定とのこと。

(ニュース記事)
・東京新聞:JR川崎駅そばに貸し菜園 ラ チッタデッラ屋上に9月オープン:神奈川(TOKYO Web)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20100706/CK2010070602000066.html

(「チッタファーム」のサイト)
・まちなか菜園 チッタファーム・オフィシャルページ|貸し農園・菜園の総合サイト「まちなか菜園」
 http://www.machinaka-saien.jp/farm/cittafarm.html

上記URL先ページによると、この貸し農園の詳細は、

・開設の背景:
 「ラ チッタデッラ」の屋上は、従来は公開されていなかった。
 しかし、食育や地産地消への関心の高まりを背景に、同施設を運営する「チッタ エンタテイメント」が、屋上の有効活用策として貸し菜園に着目した。

・区画:1区画5m2が40区画。

・利用料金:月額8,800円
 下記の費用を含む。
 ・菜園用具、菜園区画の土補充
 ・基本資材(肥料、薬剤、支柱、ネット等)
 ※種苗の提供は含まれていない。(別途有料対応)

・企画・運営:東邦レオ

・想定される作物:
 屋上は日当たりが良いため、
 ・秋・冬:キャベツ、ブロッコリー
 ・春・夏:トマト、茄子
 等の栽培が楽しめる見通し。

・付帯施設:
 ・手洗い・足洗い場
 ・物置
 ・花壇

・その他サービス:
 ・農具(鍬など)が無料で使用できる。
 ・「東邦レオ」社のスタッフが、週3回、利用者の相談に応じる。

・第一期の利用期間:2010年9月1日~2011年2月14日
 ※今回の第1期のみ、期間が短くなっている。

・開園時間:
 ・9月: 11:00~19:00
 ・10月: 11:00~18:00
 ・11月~2月: 11:00~17:00

・申し込み受付期間:2010年7月9日~8月9日
 「チッタファーム」のウェブサイト上で受付、先着順。
 ただし当記事の作成時点では、既に定員に達しており、「キャンセル待ちによる受付」となっている。)

・問い合わせ先:東邦レオまちなか菜園事務局

等となっています。

またニュース記事では、「東邦レオ」の担当者の、

「初心者や子ども連れが、気軽に野菜作りに取り組むきっかけになれば」

とのコメントが紹介されています。


北海道在住の私としては正直、野菜を作り始める時期としては遅めだとも感じますが、関東のほうでは今からでも十分な野菜の育成・収穫が期待できる、ということでしょうか。

ともあれ、JR駅の直ぐ近くに位置する商業施設で、野菜の栽培が行えるという点に、最近の家庭菜園・貸し農園に対する関心の高まりがかなりのものであることを、改めて感じさせられました。


※参考
・[1]エンタテイメントの街、ラ チッタデッラ【川崎】
 http://lacittadella.co.jp/


※当ブログの関連記事:
「東邦レオ」が、都市部の未利用地や建物屋上の空きスペースを活用する、貸し菜園事業を開始(2010年2月14日)
「東邦レオ」が「都市型貸し菜園事業」の第1号「ソラドファーム戸田」を開設(2010年3月14日)