2010年2月28日日曜日

長野県小川村で市民農園「鹿島ふれあい農園」がオープン予定

長野県小川村高府の上野区で2010年4月に、市民農園「鹿島ふれあい農園」の運営がスタートするとのこと。

荒廃農地を市民農園に 小川の有志整備、4月から貸し出し | トピックス | 信州Liveon - 信州・長野県の生活をもっと楽しく!イベント情報や話題が満載のサイト!

上記リンク先記事によると、「鹿島ふれあい農園」の詳細は、

・運営者:隣組「上野組」の住民有志6名
・目的:
 地元の荒れた農地を整備し、地域外の希望者に貸し出すことで、
 ・農地の荒廃防止
 ・農業を通じた交流や地域活性化
 を図る。
・背景:
 2010年10月に近隣の住民達(各々が農地を持ち、耕作を手がけている)が、荒廃農地の活用を発案。
 しかし自分達だけでは管理が困難なため、耕作を他の人に行ってもらう市民農園の開設を企画した。
・名称の由来:
 ・地元の守り神を祭っている「鹿島社」が、農園を見下ろす位置にある。
 ・農園の近くから、鹿島槍ケ岳が見える。
・広さ:計約26a
・区画:1区画1a(25区画を用意する予定)
・利用料:1区画あたり年2,000円
・立地:県道から近く、村役場から自動車で約5分の距離。
・その他:
 ・農業初心者でも耕作を行えるように、
  ・農作業の時期
  ・作業方法
  等の相談を受け付ける。
 ・小型耕運機を有料で貸し出す。
  また、農作業の代行も請け負う予定。
 ・休憩小屋や仮設トイレも設置する計画。
・利用者募集:現在実施中。(※記事内に連絡先の記述あり)

等となっています。

また記事では、「鹿島ふれあい農園」の代表の方の、

・「安心な農作物を作る喜びを味わってほしい。
  子どもの学習や高齢者の生きがい、地域のつながりにもなると思う」

とのコメントが紹介されています。


荒れた農地に手入れを行き届かせるために、市民農園として農地を活用するという点が、非常にユニークで、また合理的な試みだと感じます。

2010年2月21日日曜日

群馬県高崎市保渡田町に「わんだふる市民農園」がオープン

群馬県高崎市保渡田町で2010年4月に、「わんだふる市民農園」がオープンするとのこと。

市民農園:野菜作り通じ交流の場を 高崎のNPO、運営へ /群馬 - 毎日jp(毎日新聞)

上記リンク先記事によると、この市民農園の詳細は、

・特徴:
 ・高崎市内の農家の協力により、希望する借り手に対して、
  ・野菜栽培の指導
  ・種子、堆肥などの斡旋
  を行う予定。
 ・農園内では、中央の通路を広く取り、イベント等の開催を可能とする。
 ・学生ボランティアとの共同による、農園内の通路などを活用する交流イベントを計画中。
 ・収穫時期などに、賛同する借り手との共同による、体験イベントを開催予定。

・運営者:NPO法人「わんだふる」
 ※土地所有者の依頼を受けて運営する。

・広さ:約1,700m2

・区画:19区画(65~105m2

・貸し出し料金:年額1万~1万5,000

・貸付期間:5

・申し込み受付期間:2010年3月6日午前9時~11時
 (受付は現地で行う)

となっています。

また記事では、NPO法人の代表の方の、

・「畑を耕せなくなったお年寄りと、農業をやりたいという人の点と点とを結んで何かできないか考えてきた。
  農園運営はその一歩。
  農園を借りる人の中で、活動に賛同していただける人たちと、土と触れ合う体験イベントを収穫時期などに開いていきたい」

とのコメントが紹介されています。


農園内でイベントを行えるように配慮している点が、かなりユニークだと感じます。

貸し農園においては、利用者や地元の方々のコミュニケーションを重視する傾向が強まっている、ということでしょうか。

2010年2月14日日曜日

「東邦レオ」が、都市部の未利用地や建物屋上の空きスペースを活用する、貸し菜園事業を開始

東邦レオ」が2月15日に、

・未利用地
・建物屋上の空きスペース

を用いる、都市型の貸し菜園事業を開始するとのこと。

東邦レオ 未利用地活用の都市型貸し菜園事業に着手 2010/02/09(火) 17:18:59 [サーチナ]
首都圏屋上などに貸し菜園 | アグリビジネス | JAcom 農業協同組合新聞
asahi.com(朝日新聞社):低・未利用地や建物屋上を活用した都市型貸し菜園事業を開始 東邦レオ - 住宅新報社ニュース - 住まい

上記リンク先記事によると、この事業の詳細は、

・背景:
 東京都23区内にある未利用地は、1,958ha(東京ドーム428個分、東京都調べ)に上り、その有効活用用途が模索されている。
 一方、食への関心の向上などを背景に、貸し農園の人気が高まっている。(潜在市場規模は1,450億円とみられている)
 今回の新事業では、これらの需要をマッチングするもので、
 ・交通利便性が高い都市部での、貸し菜園に対する需要の高さ
 ・集客力効果
 をアピールポイントとして、土地オーナー等への提案を行う。

・取り組み:
 30年に渡る、
 ・緑化技術の開発
 ・商業施設における屋上庭園・菜園の運営管理
 から得たノウハウを活用して、都市部の未利用地などを貸し菜園として造成・運営する。
 具体的には、
 ・サポートスタッフによる、
  ・利用者への野菜づくりのアドバイス
  ・菜園の定期訪問
 ・農具の貸し出し
 ・短期講座や収穫祭などのイベントの実施(菜園利用者のコミュニケーション促進を図る)
 を計画している。

・今後の予定:
 ・2010年5月初旬に、東京近郊で最初の貸し菜園(元は宅地)をオープンする予定。
  (利用者募集は3月中旬から)
 ・3年後に、
  ・50区画(敷地面積約750m2)程度の貸し菜園100ヵ所の運営
  ・売上3億
  を見込む。

となっています。


東方レオのサイト[1]から見られるイメージ写真では、袋に土を入れて野菜(大根など)を育てている状況が紹介されており、同社の屋上緑化などにおける技術・経験の豊富さが伺えます。

まずは東京都内での事業展開となるようですが、状況次第では他の都市への進出も有り得るんでしょうか?


※参考
・[1]都市型貸し菜園事業に関するプレスリリース
 http://www.toho-leo.co.jp/puresu/saien.html
・[2]東邦レオ」社の、屋上緑化・壁面緑化などでの事業を解説している記事(屋上緑化に関するニュース・話題、2009.12.16)

2010年2月7日日曜日

千葉県柏市の「JAいちかわ田中経済センター」等が、「農業体験農園」を運営開始

千葉県柏市の「JAいちかわ田中経済センター」等が2010年3月から、「農業体験農園」を運営開始するとのこと。

農業体験農園:現役農家が先生役の「畑の学校」、来月開園--柏のJA /千葉 - 毎日jp(毎日新聞)

上記リンク先記事によると、この「農業体験農園」の詳細は、

・場所:
 柏市北部東地区の新興住宅地にある、2件の農家の土地。
 この土地は、つくばエクスプレス・柏たなか駅周辺で、UR都市機構が進める区画整理事業(2000~2018年度)の用地(約170ha、計画人口1万7,000人)内にある。

・開設の背景:
 開設場所の柏市北部東地区は、戸建て住宅を中心とした住宅開発が進められており、更に後継者難もあり、従来の農村風景が失われつつある。
 (同地区は市街化区域となっており、生産緑地法のうえで「生産緑地」指定を受けている農地が多く、指定を受けているうちは、
   ・税制上の優遇
   ・土地利用の制限
   の対象となる。
   ただし、生産者が亡くなった場合等にはこの指定が解除され、宅地開発の対象になりやすい。)
 このため、
 ・JAいちかわ田中経済センター
 ・柏市
 ・UR
 の3者が、
 ・「農村風景を守るため、農あるまちづくりに取り組もう」
 との狙いで、
 ・旧住民の農家
 ・新住民
 の交流を図る、農業体験農園を計画した。

・利用の仕組み:
 農家は、市民と年4万3,000円で契約し、
 ・農園としての農地の提供
 ・市民への農業の基本の指導
 を行う。
 これにより、市民が農作業を体験する。

・特徴:
 農家にとっては、
 ・自身が運営の実施主体となるため、生産緑地の指定解除対象にならずに、農地を維持できる
 ・入園料収入による農業経営の安定
 ・農地が荒れない
 ・農作業がきつい高齢者も継続でき、後継者育成にもつながる
 といったメリットがある。
 また利用者側には、
 ・自己流の家庭菜園と異なり、本格的な農業を体験できる。
 ・収穫の喜びが味わえる。
 ・作付け計画・農機具・肥料などは、全て農家側が用意。
  このため利用者は、手ぶらで訪れて農作業に取り組める。
 ・収穫される野菜(約30品目)は、利用者が持ち帰り可能。
 といったメリットがある。

・入園募集:2010年1月~2月はじめに実施。
 48区画に対し39人(20~70歳代)がが申し込んだ。

・スケジュール:
 参加者は、2010年3月~2011年1月の期間中、農家から5~6回に渡り、
 ・播種の仕方
 ・苗の管理
 ・肥料の施肥や収穫の方法
 ・農機具の扱い方
 等の指導を受ける。
 (農作業は、好きな時間に行える)

となっています。

記事では、「JAいちかわ田中経済センター」の、

・「料金は、農家の技術料と収穫した野菜の代金。
  農家が農園の経営者となることで、市街地での生産が可能となり、農村風景を保存できるようになればうれしい」

とのコメントが紹介されています。


単なる貸し農園としての土地利用ではなく、農家の方々が経営主体となることで農地の「生産緑地」指定を維持しつつ、運営者・利用者双方のメリットを実現しようという点が、非常に興味深い試みです。


※参考
・JAいちかわ-トップページ
 http://www.ja-ichikawashi.or.jp/index.html
柏市役所公式ウェブサイトトップページ
 http://www.city.kashiwa.lg.jp/

浜松市中区鴨江の「たんぽぽ広場」が、公園機能を併せ持つ市民農園「鴨江いきいき菜園」として整備中

静岡県浜松市で、近隣住民から「たんぽぽ広場」と呼ばれて親しまれてきた空き地(中区鴨江4)が、公園機能を併せ持つ市民農園「鴨江いきいき菜園」として整備されているとのこと。

中日新聞:「高齢者や子ら ふれ合う場所に」 浜松市中区の広場を公園併設の市民農園に:静岡(CHUNICHI Web)

上記リンク先記事によると、この「鴨江いきいき菜園」の詳細は、

・背景:
 沼津市出身の元ソニー社長・会長の大賀典雄氏が、
 ・「子どもたちのために」
 ・「高齢者や子どもがふれ合える場所に」
 との希望で、浜松市に土地を寄付。
 鴨江4の土地は、
 ・広さ:総面積1,813m2
 ・タンポポの咲き、長年近隣の子どもや住民たちに親しまれてきた
 といった状況があることから、公園機能を持つ空間としての利用が決定された。

・開園:2010年4月の予定

・愛称:「大賀たんぽぽ広場」

・市民農園:
 ・1区画の広さ:約20m2
 ・貸出し:計12区画の利用者を、2月5日から募集開始している。
  ※大賀氏の意向を踏まえて、別の4区画は近くの園・学校に無償で貸し出す方針。

・その他の設備:
 ・ベンチのある広場を設置し、
  ・収穫祭
  ・朝市
  等のイベントを行えるようにする。
 ・また浜松市では着工前に、自生していたタンポポを根から掘り起こして保管。
  整備工事が終了次第、広場や法面に植え戻す予定。

・利用規定:
 浜松市では、整備にあたり関連条例を改正して、利用のルールを規定した。
 具体的には、
 ・禁止行為:
  ・植物の採取
  ・工作物の設置
  等11項目。
 ・物販や募金、催し:
  許可制で認める。
  その場合、
  ・展示会、集会:1m2あたり121円~
  など、使用料を徴収する。

となっています。


個人的には、土地整備において通常は、タンポポは雑草として取り除かれるイメージがあるので、あえて保全するというところに、大賀氏の意向と相まって、地域住民の憩い・交流の場にしようという配慮が感じられます。


※参考
浜松市/市民農園/鴨江いきいき菜園(大賀たんぽぽ広場)
 http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/lifeindex/life/civicfarm/ikiikisaien/kamoe.htm

「福岡みやこ農協」が、貸農園「ちょこっと農園」の貸出し料を年3,840円に値下げ

福岡県の「福岡みやこ農協」が、貸農園「ちょこっと農園」(みやこ町勝山箕田(みだ))について、2010年4月から貸出料を引き下げるとのこと。

福岡みやこ農協:4月から貸農園の料金値下げ 新規利用者募集 /福岡 - 毎日jp(毎日新聞)

上記リンク先記事によると、「ちょこっと農園」の詳細は、

・運営開始:2007年4月

・開設目的:
 ・サラリーマン
 ・住民
 に、土いじりを楽しんでもらう。

・可能な用途:
 借り手は、3月までの1年間に、自由に野菜・草花を育てることができる。(※果樹は不可)
 また、
 ・複数区画を借りる
 ・団体(保育園など)で借りる
 ことも可能。

・特徴:
 周囲は
 ・アスパラガス
 ・イチゴ
 の産地で、土地が肥えている。
 また、国道201号沿いで、交通の便が良い。

・料金:1区画(約30m2)年間3,840円(従来は年間6,000円)
 今回は、60区画中36区画が空いていることから、値下げを行う。

となっています。

また記事では、「福岡みやこ農協」勝山営農経済センターのセンター長の方の、

・「週末に野菜作りを楽しみたい、農業を体験したい、自然に触れ合いたいという『ちょっとやってみたい』人を待っています」

とのコメントが紹介されています。


従来の2/3以下とかなりの値下げを行っていますが、センター長の方のコメントから、利用のハードルが低いことが感じられ、気軽に取組めそうな印象を受けます。
(もっとも、周囲に迷惑が掛からないように、管理はきちっと行う必要があるとは思いますが)

ともあれ、年間3,840円であれば、かなりのお得ではないでしょうか。


※参考
・JA福岡みやこ
 http://www.ja-fmiyako.org/

福島県下郷町が2010年4月に、「クラインガルテン下郷」の貸し出しを開始

福島県下郷町2010年4月から、「クラインガルテン下郷」の貸し出しを開始するとのこと。

小屋付き農園手応えあり : 福島 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
滞在型の市民農園、利用者を募集/下郷町 :: 福島県内ニュース :: KFB福島放送
クラインガルテン:県内初の滞在型市民農園を賃貸 下郷・落合地区に4月開業 /福島 - 毎日jp(毎日新聞)

上記リンク先記事によると、「クラインガルテン下郷」の詳細は、

・開設の背景:
 下郷町では現在
 ・観光地「大内宿」の存在
 ・2008年9月に、県南地方とつながる甲子道路が開通
 といった状況を背景に、観光客は増加傾向にある。
 しかし他方では、少子高齢化・人口流出による過疎化も深刻化が進んでいる。
 そのため同町では、
 ・都市部(首都圏など)在住者に、農作業による田舎暮らしに慣れてもらう
 ・将来的に就農に発展させ、定住人口の拡大を図る
 ことを狙いとして、2008年から、滞在型市民農園の整備を開始していた。

・事業費:初年度は約1億5,000万円(国と福島県の補助金含む)

・場所:落合地区(下郷町の中心部から、南に約5.5km離れた場所)

・区画:
 当初は10区画を整備。(2010年度以降に、更に20区画を整備する予定)
 1区画には、
 ・ラウベ(滞在施設、約30m2
  台所、居間、バス、トイレ、テラス等を備える。
 ・農地(約200m2
 を用意。

・年間賃貸料:40万円(光熱費などは除く)
 契約は1年ごとで、最長5年まで延長可能。

・その他:
 農機具は、無料で貸し出しを行う。
 また、下郷町が設立した運営協議会(地元の認定農業者など十数人で構成)の会員が、農作業・栽培技術に関する指導・助言などを行う。

・募集受け付け:2010年2月1~15日(※申し込み多数の場合は抽選で決定)
 (2月4日までに、正式な申し込み数は12件に到達)

・供用開始:2010年4月1日

等となっています。

この「クラインガルテン下郷」開設にあたり、下郷町事業課に寄せられた問い合わせ件数は、1月28日までに23件。

問い合わせは首都圏・関西地方からが多く、また団塊世代が多かったとのことで、希望理由として、

・「もともと農業に興味があり、第二の故郷がほしかった」
・「都会の喧騒から離れ、自分の時間を取り戻したい」

等が挙げられたそうです。


1つめの記事や、公式ブログ[1]に掲載されているラウベの写真を見ると、周りの風景と相まって、確かに自然の中の「別荘」という印象を受けます。


※参考
・[1]クラインガルテン下郷ブログ
 http://www.town.shimogo.fukushima.jp/nouen/blog/
・[2]福島県ホームページ - 組織別 - クラインガルテン
 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet;jsessionid=6B825D63E5A7E25508FC8043856982BE?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=14577