2009年11月29日日曜日

山梨県大月市の市民農園「ふれあい農園」は、県外からの利用者も増加中

下記リンク先記事では、山梨県大月市が運営する市民農園「ふれあい農園」について解説されています。

アクセス良好 都民にも人気 - 山梨日日新聞 みるじゃん

記事によると「ふれあい農園」の詳細は、

・場所:
 大月市内の
 ・梁川町塩瀬
 ・猿橋町伊良原
 の2カ所。
・区画:
 1区画40m2で、
 ・梁川:173区画(うち3区画は団体用)
 ・猿橋:20区画
・利用契約:1年ごとの更新制。
・年間使用料:
 ・梁川:8,000円(大月市外の在住者は1万円)
 ・猿橋:7,000円(同8,800円)。
・オープン:1993
・開設目的:
 ・増加傾向にある遊休農地の解消
 ・市民が気軽に農業を始められる環境の整備
 また現在では、県外利用者の増加から、都市住民との交流拠点としての効果も期待されている。
・利用者数:
 ・区画の広さ
 ・比較的安価な料金
 ・首都圏からの交通の便の良さ
 といった点から、人気が高い。
 (2008年には、梁川に6区画を増設している)
 2005年度以降は、利用割合は80%を超えており、2009年度の空き区画は、10月現在で1区画のみ。
 また、当初想定した市内在住者の他、首都圏からの利用も増えている。
 (梁川では、県外からの利用者が77人に増加)

となっています。

記事では、

・「10年ほど前、インターネットで農園を知り、都内から近いので借りることにした。
  豊かな自然の中で作業するのは気持ちいい」
 (東京都在住の利用者)

・「多くの利用客を維持し続け、事業の成果は挙がっている」
 「趣味の域を超える人が少ないのが現状。
  今後は地域の農家と連携しながら、就農者の増加に向けた方策も考えたい」
 (大月市産業観光課)

とのコメントが紹介されています。


市外からの利用の場合は料金が割高になるにも関わらず、利用者が増加しているというのは、やはりそれだけ魅力が大きい、ということでしょうか。


※参考
ふれあい農園(※「大月市」サイト内)
 http://www.city.otsuki.yamanashi.jp/data/10/04.html

構造改革特区「大月エコの里」では、短大生の農業体験なども実施

下記リンク先記事では、山梨県大月市内の構造改革特区「大月エコの里」について解説されています。

大月エコの里、遊休農地の活用広がる - 山梨日日新聞 みるじゃん

記事によると「大月エコの里」の詳細は、

・管理者:NPO法人「おおつきエコビレッジ」
・開設の経緯:
 2004年に構造改革特区に指定。
 それまでは農業法人や農業従事者に限定されていた、農地の貸し付け対象が拡大されたことから、大月市から遊休農地を借り受けて事業を開始した。
 具体的には、
 ・農地の造成
 ・あずまやや遊歩道の整備
 を実施。
・会員数:
 現在は90人。
 (設立当時は約40人)
2009年度は、敷地内の傾斜地(約4ha)を、段々畑に造成している。
 これは、山梨県の中山間地域総合整備事業の一環として行われているもので、2009年内に完成の予定。
 整備後完了後は、大型農業機械(トラクター等)の乗り入れが可能になり、農作業の効率化が図られる見通し。
・作物栽培の取り組み:
 敷地内で
 ・サツマイモ
 ・サトイモ
 ・黒米
 などを栽培し、市内のアンテナショップで販売。
 地域住民に好評となっている。
2007年からは、大月短大の授業の一環として、同短大の学生が農業体験に取り組んでいる。
 2009年度は約30人が受講して、黒米や小麦を栽培した。
・富士山を眺めながら森林散策を楽しめる。
 (国土交通省の「関東の富士見百景」に選定)
・現在は、敷地内に桜1,000本を植樹する計画が推進中。
 (現在は約650本の植樹が完了)

等となっています。

記事では、

・「地域の人と交流したり、作物が育つのを見守るのは楽しい」
 (農業体験に取組んだ、大月短大の学生の方)

・「今後も農業体験者を増やしたい。
  将来的には市内の学校給食に食材を提供し、地産地消も進めたい」
 (「おおつきエコビレッジ」の山田政文理事長)

とのコメントが紹介されています。


個人的には、農業体験は勿論のことですが、富士山を眺めることができるロケーションに、非常に魅力を感じます。
(私は実際の富士山を見たことが無いので)


※参考
・NPOおおつきエコビレッジ
 http://www17.ocn.ne.jp/~otukieco/

長野県松本市の「奈川クラインガルテン」は、地元住民との交流も盛ん

下記リンク先記事では、長野県の松本市奈川の大原、入山、神谷の3カ所に開設されている滞在型農園「奈川クラインガルテン」が紹介されています。

交流の実、育つ農園 松本・奈川クラインガルテン | トピックス | 信州Liveon - 信州生活をもっと楽しく!長野県のイベント情報や話題が満載のサイト! - 信州ライブオン

記事によると「奈川クラインガルテン」の詳細は、

・旧奈川村が、遊休荒廃地対策を目的として開設。
・開設年:
 1997年に大原に開設。
 その後、入山、神谷にも開設された。
・区画数:現在は計60区画。
・施設:
 ・宿泊できる休憩小屋(ラウベ)
 ・畑(広さ0.8~1.5a)
 がセットになっている。
・利用者:
 関東や中京、関西から、長期休暇や週末に訪れる利用者が多い。
・作物の栽培:
 5月頃から、
 ・ソバ
 ・ジャガイモ
 ・地元の伝統野菜「保平蕪」(ほだいらかぶ)
 などを作付けする。
・地元との交流:
 町会を中心とした管理組合が、クラインガルテンの指定管理者になっており、住民は管理人を務めつつ、利用者の農業指導や相談に応じている。
 このため、クラインガルテン利用者と地元住民の交流が盛んに行われている。
 利用者は、地元住民に
 ・栽培のコツ
 ・蕪の漬け方
 を教わったりする。
 また、時には地元町会の一員として、運動会に出場することもある。

等となっています。

また記事では、

・「地元の人からカッコウが鳴くと種まきをする合図と教わった。
  長年の生活の知恵が山ほどあって、人と人のつながりがあるのがここの魅力」
 (大原の施設を今年から利用する方)

・「地域は高齢化が進んでおり、利用者に奈川への愛着を持ってもらうことで活性化につながればいい」
 (利用者が毎月開く交流会に頻繁に参加している、黒川渡町の町会長の方)

とのコメントが紹介されています。


利用者と地元地域との交流が密に行われているというのは、確かにユニークな特徴だと感じます。


※参考
・信州松本・奈川クラインガルテン(※「松本市」サイト内)
 http://www.city.matsumoto.nagano.jp/buka/soumubu/nagawa/kurain/index.html

東京都足立区の、家庭菜園付き「エコアパート」の解説記事

下記リンク先記事では、東京都足立区にあるという、家庭菜園付き賃貸アパートについて解説されています。

菜園つきエアコン不要「エコアパ」。気になる家賃は? |シゴトの計画

記事によると、このアパートの詳細は、

2007年に登場。
・入居者数:合計4世帯(※現在は満室)
・間取り:2DKG(「G」は「ガーデン」)
・家庭菜園
 各世帯に16m2菜園が備えられている。
 この菜園は、キッチンと直結しており、
 ・収穫した野菜の調理
 ・生ゴミの菜園への持込
 が直ぐに行える。
 また、雨水タンク(古いワイン樽を再利用したもの)が設置されており、晴れ続きで水やりが必要な場合に雨水を利用できる。
 この菜園により、夏には、食料の50%を自給自足している家庭もある。
・その他の特徴:
 ・建材に奥多摩の杉を使用。
 ・建物の全体構造は通気性などが考慮されており、エアコンは年間を通して不必要。
  ・冬:
   直射日光の当たる屋根の熱によって温められた空気を、床下に送ってコンクリートに蓄熱する。
   この仕組みにより、真冬でも室内の最低気温が14度より下がることは無い。
  ・夏:上記と同じ仕組みにより、間に冷却された屋根裏の空気を、床下に送って室内の温度が上がらないようになっている。
・立地:東京23区内で、駅から徒歩5
・家賃:月12万3,000
 (同じ足立区の家賃の相場は、
  ・2DK:8万円台
  ・2LDK:10万円台
  とのこと。)

となっています。


単に畑を備えているだけでなく、キッチンとの直結や雨水タンクの設置、また自然の熱を利用した暖房・冷房の仕組みと、文章を読むだけでも、省エネが相当徹底的に考慮されていると感じます。

私も家の家庭菜園で、雨水の利用を本格的に考える必要がある、と思いました。

2009年11月22日日曜日

「BIGLOBEファーム」のプレス向け現地体験ツアーのレポート記事

下記リンク先記事では、NECビッグローブが11月18日に実施した、「BIGLOBEファーム」のプレス向け現地体験ツアーの体験レポートが掲載されています。

レンタル農園「BIGLOBEファーム」で畑仕事を体験してきた -INTERNET Watch

上記リンク先記事によると、この現地体験ツアーでは、

・NECビッグローブの「BIGLOBEファーム」担当者による案内
・農作業の指導を担当するインストラクターによる説明
・モニター参加者による種蒔き

などが実施。

報道陣にも、1誌あたり1区画(7.5m2)が提供されたとのことです。

記事では

・菜園の各種施設
・実際に畑の耕作や種まき等に取組んでいる状況

などが、豊富な写真で紹介されています。


記事の写真からは、実際の菜園の風景や、畑や土の状態などが伺えて、非常に興味深いです。

特に畑は、(当たり前ですが)土などが良く手入れされているな、と感じます。

和歌山県の農業体験宿泊施設「秋津野ガルテン」のオープン後1年の利用者が、予想を越える約5万人

和歌山県の農業体験宿泊施設「秋津野ガルテン」(田辺市上秋津)が、オープンから1年を迎えたとのこと。

予想上回る利用者 オープン1年の秋津野ガルテン - AGARA紀伊民報

上記リンク先記事によると、「秋津野ガルテン」の詳細は、

・旧上秋津小学校の校舎を活用し、国や県、地元の出資で設立。
・資本金:4,180万円でスタート。
 (地域内外(上秋津の農家ら)489人が出資)
・オープン:2008年11月1日
・施設:
 ・宿泊棟(最大32人が宿泊可能)
 ・農家レストラン「みかん畑」
 ・旧校舎を活用した体験室
 など。
 また、農業体験の取り組みとして、近くに貸農園がある。
・その他:
 都市部の住民が、ミカンの木のオーナーになれる「オーナー樹制度」を実施。
 現在は、関東や京阪神方面などの約30人が利用。
 ミカンの木の管理は、地元の農家の方々15人が行っている。

等となっています。

同ガルテンをこの1年間で利用した人(レストランでの食事や宿泊など)は約5万人(視察や見物人の合計では6万人超と推測)と、予想を越える訪問者があったとのことです。

(オープン当初は、3年後の交流人口を年間1万3,000人と予想していた)


記事に掲載されている「秋津野ガルテン」の写真を見ると、元校舎というのが一目でわかる、独特な魅力のある施設だと感じます。

また「秋津野ガルテン」のサイト[1]を見ると、市民農園もしっかりと用意されており、宿泊も可能となっている点が、ユニークだと思いました。


※参考
・[1]農のある宿舎 秋津野ガルテン
 http://agarten.jp/

創業100周年を迎える王子製紙苫小牧工場が、遊休地を市民農園に活用

北海道苫小牧市の王子製紙苫小牧工場が、2010年に迎える操業100周年を記念し、工場北西側の社有地7.5haを、

・公園
・菜園

に整備して市に無償貸与する計画であることが、11月19日に判明したとのこと。

王子製紙 100周年記念し公園整備-北海道新聞[道央]
操業100周年記念で公園整備 王子製紙苫小牧工場:苫小牧民報社

上記リンク先記事によると、この計画は、1910年(明治43年)9月に操業開始した王子製紙苫小牧工場が、市民への感謝のための記念事業の一環として行うもの。

計画の詳細は、

・遊休地となっている社宅跡地を活用する。
・総工費:約8,000万
 (近日中に着工予定)
・公園:
 ・広さ:2.6ha
 ・散策路や小山2つを設ける。
・菜園:
 ・広さ:3.3ha
 ・区画数:200区画程度に分割し、市民に貸し出す。
 (苫小牧市が既に整備している「ふるさと農園」(宮前町、拓勇西町、沼ノ端)を上回る規模)
・緑地:1.7ha
・その他:
 公園と菜園の周囲に植栽を施して、ウオーキングができるよう遊歩道を整備する。
・苫小牧市への貸与期間:当面は20年程度とする予定。

となっています。

王子製紙苫小牧工場では今後、

11月20日に、担当者が地元町内会に対して、整備の概要を説明し、理解を得る予定

とのことです。

記事では同工場の、

1世紀にわたって工場が続いたのは、苫小牧市民や自治体などのおかげ。
 今回は、地域への感謝を形にしたい。
・次の100年も、住民との共存共栄に向け、対話を進めていきたい。

との内容のコメントが紹介されています。


企業が自社の土地を市民農園などに活用するというのは、ユニークで非常に魅力のある取り組みだと感じます。


※参考
・王子製紙株式会社|企業情報 > 国内外拠点
 http://www.ojipaper.co.jp/comp/about/koujo/03.html

福島市仁井田の「わいわい市民農園」で、収穫祭が実施

福島県の「わいわい市民農園」(福島市仁井田)で11月14日、収穫祭が行われたとのこと。

市民収穫祭:育てた野菜で芋煮汁楽しむ--福島 /福島 - 毎日jp(毎日新聞)

上記リンク先記事によると、「わいわい市民農園」の詳細は、

・開園:2008年4月
 市民の農業理解促進を目的として、福島市が開園した。
・面積:約9,000m2
・区画:
 ・一般用(25m2):106区画
 ・車いす専用(5m2):5区画
・利用料金:
 1区画あたり、
 ・一般用:年間1万2,000
 ・車いす専用:同2,400
・現在の利用者数:約100

となっています。

今年の収穫祭には、利用者の市民や、地元農家の方々約50人が参加。
収穫されたサトイモやネギ等を使った芋煮汁を食べ、交流を深めたとのことです。

記事では、同農園を利用している主婦の方の、

・「新鮮な野菜を好きなだけ育て、食べられるのはとても楽しい」

とのコメントが紹介されています。


私は家で家庭菜園をやっており、特にイベントは行っていませんが、収穫祭というのは確かに面白そうだと感じます。

また、記事に掲載されているコメントは、自身で野菜を育てて食べることの楽しみが、非常に良く感じられるものだと思いました。

また「わいわい市民農園」については、車いすの専用区画も用意されている点が、興味深いです。
(車いすの方も作業しやすいよう、通路などに配慮が施されている、ということでしょうか?)


※参考
・福島県福島市ホームページ お知らせ わいわい市民農園の使用者を随時募集します
 http://www.city.fukushima.fukushima.jp/oshirase/waiwai-nouen/index.html
福島市市民農園条例
 http://www.city.fukushima.fukushima.jp/reikishu/reiki_honbun/ad70010001.html

2009年11月16日月曜日

兵庫県・淡路島での田舎暮らしの希望者向けに、情報提供を行う「あわじ暮らし総合相談窓口」が開設

兵庫県・淡路島での田舎暮らしを希望する人向けに、

・住宅
貸し農園

等の情報を提供する「あわじ暮らし総合相談窓口」が、洲本市宇原の市民交流センター内に開設されたとのこと。

神戸新聞|淡路|あこがれの“島暮らし”応援 洲本に相談窓口

上記リンク先記事によると、窓口設置の背景として、定年退職後に田舎への移住を希望する人々にとっては、

・空き家の持ち主に、家を貸す意志が無い
・小さな畑を見つけることが難しい
・住宅や農園の情報を得るための、各機関(自治体や県の農業改良普及センター等)への問い合わせが煩雑

等が、障害となっている状況があるとのこと。

今回設置された「あわじ暮らし総合相談窓口」の詳細は、

・企画:
 「淡路地域・都市と農村交流推進会議」(淡路島の人口増加を目的に、島内3市や淡路県民局などで構成)
・運営・相談業務:
 NPO法人「あわじFAN(ファン)クラブ」が委託を受けて行う。
 (「あわじFANクラブ」は、食育の実践や農村体験活動などに取り組んでいる組織)
・サービス内容:
 窓口では、各機関の情報を集約して提供する。
 淡路島内に幅広いネットワークを持つNPO法人が相談に応じることで、個人の希望に適するきめ細かいアドバイスを行うことを目指す。
・相談受付曜日・時間帯:
 ・窓口:金、土曜の午前11時~午後5時(要予約)
 ・電話:月~土曜の午前9時~正午と午後1~5
 ※ホームページも開設している。

記事では、NPO法人「あわじFANクラブ」の方の、

・「淡路島には毎週末、農業や田舎暮らし体験などさまざまなイベントがある。
  まずは参加して淡路を知ってもらい、じっくり相談に乗りたい」

とのコメントが紹介されています。


地方移住などの需要があるにも関わらず、十分な情報提供がなされない状況というのは、非常にもったいないことだと思うので、「あわじ暮らし総合相談窓口」の設置は、理にかなった取り組みだと感じます。


※参考
あわじ暮らし総合相談窓口
 http://www.awaji-gurashi.net/

大阪市の「E・C・R」社が、サラリーマン等を対象にした農業体験プロジェクトに取り組む

大阪市の企業「E・C・R」が、サラリーマンらを対象にした農業体験プロジェクトを、2009年5月から開始しているとのこと。

E・C・R 大阪市 : 挑む企業 : 経済 科学 : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

上記リンク先記事によると、「食」への関心の高まりを背景に、「E・C・R」の小笠原通晴社長が、

・土に触れ、自然を感じる魅力を伝える

ことを目的として、農業への進出を決断。

同社が手がけるプロジェクトの詳細は、

・対象:
 ・個人の週末のリフレッシュ
 ・企業の、社員向けの福利厚生策としての、農業体験の導入
 等を想定。
・畑:「E・C・R」が所有する農地3,200m2(大阪府泉南市)で、1区画(約40m2)を、月5万円で貸し出す。
・サービス:
 ・提携先農家の指導を受けられる。
 ・農具(鍬やすき等)を無償で借りられる。
 ・区画ごとに、高性能カメラ1台を設置。
  自宅のパソコンで、撮影角度や倍率を操作することで、畑の様子の詳細な観察が可能。
  (※「E・C・R」の本業は、携帯電話の電波を中継する通信基地局の設置など)

となっています。

このプロジェクトでは、現在既に、飲食店経営者ら2人が利用。
社員教育の一環として、若手料理人に農作業を体験させることで、食に対する知識や倫理観の向上に利用しているとのことです。

また、カメラによる畑の観察について「E・C・R」では、将来更なる高速通信が可能になって、映像の解像度がアップすることで、農家が畑に出る回数を減らせる可能性がある、と考えているそうです。

記事では、

・「農業体験の場を広げる試みは意義がある」(農地を分譲した、大阪府みどり公社)
・「これまでに培った技術と農業を組み合わせ、新たなビジネスを生み出したい」(「E・C・R」社の小笠原通晴社長)

とのコメントが紹介されています。


一般的な貸し農園と比較すると、1ヶ月の利用料金は高いと思いますが、想定顧客(企業の福利厚生向け等)や、カメラによる畑の観察システムなど、意欲的な試みがなされている、と感じます。


※参考
・ECR CORPORATION
 http://www.ecr-jp.com/index.html

2009年11月8日日曜日

NECビッグローブとマイファームが提携し、ネット活用のレンタル農園事業「BIGLOBEファーム」を開始予定

NECビッグローブ
マイファーム(京都市)

11月6日、インターネットを活用したレンタル農園事業「BIGLOBEファーム」を、提携して開始することを発表したとのこと。

放棄地ネット活用レンタル農園に NECビッグローブ - 47NEWS(よんななニュース)
農園のネットレンタルを開始、NECビッグローブマイファーム - ニュース:ITpro
リアル農園とバーチャル農園の融合、「BIGLOBEファーム」開始 -INTERNET Watch

上記リンク先記事によると、マイファームは関西を中心として、耕作放棄地を農地に再生し、家庭菜園として貸し出す事業を展開している企業。

今回の提携事業「BIGLOBEファーム」の内容は、

・農園にネットカメラ「農園ライブカメラ」を設置し、菜園の利用者が、野菜の育成状況を
 ・自宅のパソコン
 ・携帯電話
 で確認できるようにする。
・専門知識を持った指導員による相談が受けられる「ネット農園相談室」を開設する。
・利用料
 ・登録料(※初年度に必要):1万500
 ・月額利用料:
  ・1区画(7.5m2):3,980
  ・2区画(15m2):6,480
  ※この料金には、
   ・畑のレンタル代
   ・農具の利用
   ・インストラクターによる指導
   ・農園管理人による週3回の水遣り・草むしり
   が含まれる。
   (種と肥料は別料金)
 ・1年ごとの利用更新料(※2年目以降に必要):1万500
・予約受け付け:2009年11月6日
・開園:2010年2月の予定
 サービス開始当初は、埼玉県久喜市に農園を用意(300区画3,000m2)。
・農薬の利用は禁止。

等となっています。

NECビッグローブは今後、

・ネットを活用した野菜販売
・教育機関への貸し出し

も検討するとのことです。

1つめのリンク先記事では、NECビッグローブの飯塚久夫社長の

・「3年後には60農園に拡大し、売上高10億円を目指したい」

とのコメント、また耕作放棄地や貸し農園の現状について、

・耕作放棄地:現在、約39万ha(※埼玉県の面積に匹敵)に達している。
レンタル農園の利用者:NECビッグローブによると、食の安全志向を背景に、200万人に達している。

との記述がされています。


情報を入手しやすいインターネットを、貸し農園の管理に活用するというのは、非常にユニークで興味深い試みです。

この取り組みが、耕作放棄地の解消と、野菜育成の普及を推し進めることを、期待したいです。


※参考
・株式会社マイファーム
 http://www.myfarm.co.jp/
・BIGLOBEとマイファームの提携によるネットを活用したレンタル農園BIGLOBEファーム」の提供について(プレスリリース | NECビッグローブ
 http://www.biglobe.co.jp/press/2009/1106-10.html

2009年11月3日火曜日

東京都内に開設されている、屋上農園などの紹介記事

下記リンク先記事では、東京都内に開設されている屋上農園などが紹介されています。

賃貸マンションやカフェでも活用!“屋上菜園”最新事情 - 東京ウォーカー

具体的には、貸し農園では

(会員制屋上菜園「表参道彩園」)
・場所:表参道駅から徒歩5分のビル「フィル・パーク表参道」
・オープン時期:2009年秋
・区画:1区画3m2
・料金:1区画が、1ヶ月1万5,750
・サービス:
 ・道具の貸し出し
 ・係員による菜園の手入れ
 など。
・現在、キャンセル待ちが出るほどの人気となっている。
 30歳前後のOLを中心として、サラリーマン等が借りるケースが多い。
 また、借りる人の殆どが、表参道の近くに勤めている人たちである。
 郊外の貸し農園に、週末ごとに出向くよりも気軽な点が、好評を得ている。

ソラドファーム
・場所:JR恵比寿駅に隣接する商業施設「アトレ恵比寿」の屋上庭園「エビスグリーンガーデン」内。
・オープン時期:2009年9月
・区画:1区画3~5m2(計31区画)
・料金:1区画が6ヶ月4万6,500円~
・サービス:
 ・道具の貸し出し
 ・係員による菜園の手入れ
 など。

また、貸し農園ではないですが、

(賃貸マンション「クルム浜田山」)
・場所:東京都杉並区
・各戸に、1区画約1.5m2の屋上菜園が用意されている。
・元は築20年ほどの物件で、約1年前にリノベーションを検討した際に、付加価値として屋上菜園の設置が企画された。
・入居者は若い夫婦が多い。
 屋上菜園は、居住者同士が知り合う場としても活用されている。

六本木ヒルズ
・屋上庭園(1,300m2)で菜園を運営している。
 通常は非公開だが、コミュニティー活動の場として、六本木ヒルズ在住・在勤の家族が対象の稲作体験イベントを実施している。
2009年9月には、施設内の「トラヤカフェ」で、屋上庭園の菜園で育てた
 ・あきた香り五葉(枝豆)
 ・食用ほおずき
 といった、秋田県の産直食材を使った期間限定ランチセットを販売した。

との事例も紹介されています。


東京の街中で農業というのは、俄かには想像がつきにくいですが、限られたスペースを上手く活用して事業が行なわれていることが、記事から感じられます。


※参考
・soradofarm 東京都内JR恵比寿駅屋上の貸菜園【ソラドファーム】
 http://www.soradofarm.com/
・会員制屋上菜園 ~表参道彩園~ 【銀座農園株式会社】
 http://www.iknowledge.jp/ginza_farm/omote_saien.html
・井の頭線浜田山駅/コモンスペースがあるリノベーション賃貸マンション「CULUM浜田山」
 http://www.co-plus.co.jp/culum/
・六本木ヒルズ・Roppngi Hills:けやき坂コンプレックス 屋上庭園
 http://www.roppongihills.com/jp/green/rooftop-garden/index.html

吹田市の遊園地「エキスポランド」の跡地で、「日本農業協会」が市民農園等を運営予定

独立行政法人「日本万国博覧会記念機構」が10月26日、所有する大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」(経営破綻し閉園)の跡地(約20ha)の一部(約4ha)について、管理運営の委託先として「日本農業協会」(東京)を選んだことを、発表したとのこと。

エキスポ跡地に市民農園 1年限定、将来は不透明 - 47NEWS(よんななニュース)
エキスポランド:跡地は農業体験公園に 大阪・吹田 - 毎日jp(毎日新聞)
エキスポ跡地の一部、市民農園に…日本農業協会に委託 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

上記リンク先記事によると、日本農業協会では跡地で、

・「人と農を育てる新しい自然公園」をコンセプトに、
 ・市民農園
 ・自然食レストラン
 等を設置する。
 具体的には、
 ・ビニールハウス内での水耕野菜栽培を通じた、就農希望者の指導
 ・市民農園による、子供たちなどの農業体験の促進
 などを行なう。
 (土地や建物は、機構が無償で貸し出す 。)
・入園料:無料
 ※市民農園などの施設利用料は別途必要。
・オープン予定:2010年3月27日
・来場者見込み:年間約40万人 
・売上見込み:年間約5億
 ※日本農業協会は、年間売り上げの10%を、運営委託収入として日本万国博覧会記念機構に支払う。

との事業を運営するとのこと。

記事では、日本農業協会の岡田憲和常務理事の

・「収穫体験などを通して特に子供たちに農業の大切さを知ってもらいたい」

とのコメントが紹介されています。

ただし、跡地の委託期間は1年間限定。

大阪府の了承を前提として、「日本万国博覧会記念機構」の廃止が決定済みであり、その後の跡地利用は未定とのことです。


せっかく市民農園を開設するのに、仮に1年間のみだとしたら、かなり勿体無い気がします。


※参考
・独立行政法人 日本万国博覧会記念機構
 http://www.expo70.or.jp/
・JCAS 社団法人 日本農業協会
 http://www.agriculture.or.jp/

茅ヶ崎市が、耕作放棄地利用でボランティアと農家を募集

神奈川県・茅ヶ崎市が、ボランティアに農家と協力して耕作放棄地を耕してもらい、その土地を最終的に市民農園貸し農園として活用してもらう制度を、2009年11月から開始するとのこと。

耕作放棄地市民農園に 11月からボランティア制度/茅ケ崎:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

上記リンク先記事によると、茅ヶ崎市内では現在、主に

・農家の高齢化
・後継者不足

により、耕作放棄地が増加。

具体的には、市農政課などが行なった調査では、耕作放棄地(遊休農地と思われるものを含む)の状況は

・面積:
 ・2008年度:約47ha(東京ドーム10個分に相当)
  2005年度の調査時より、約10ha増加。
・増加地域:北部の小出地区を中心に増加している。

となっているそうです。

茅ヶ崎市は、耕作放棄地の増加に歯止めをかけるため、今回の制度を実施。

その詳細は、

・体制:
 ・農業に取り組みたいボランティア(※茅ヶ崎市外在住でも可)
 ・支援を希望する農家
 が、各々茅ヶ崎市市に登録する。
 市は仲人役となって、耕作を実施する農地を決定する。
・活動:
 ボランティアは、農家の指導を受けながら、耕作放棄地
 ・草刈り
 ・土の耕作
 等を行い、最終的に市民農園や体験農園として利用できる。
・用具:
 ・農機具(トラクター等):農家が提供する。
 ・消耗品(軍手など):市が貸し出す。

等となっています。

記事では、茅ヶ崎市農政課の

・「土を耕したり、農作物を育てたりする楽しさを体感してほしい」

とのコメントが紹介されています。


草刈りや耕す段階から、農家の指導を受けて取り組むというのは、農業に関心のある方にとっては、絶好の機会かもしれません。


※参考
茅ヶ崎市 耕作放棄地解消ボランティア制度
 http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/newsection/nousei/koubora/koubora.html